住宅ローンの返済について

住宅ローンの返済について

住宅ローンとは、自分または家族用の居住のためのマイホームを建設したり購入したりする際に支払うローンのことです。

住宅ローンは25・35年が基本

住宅ローンは住宅を購入した人に返済能力があるかというのを見ているため、だいたい定年前後10年程度を払込期間とする、25年から35年ローンが一般的です。

しかしながら、住宅ローンについては、毎月の支出を圧迫している人が少なくありませんし、大切な子どもの進学資金や老後資金を貯める際に重荷となって支障をきたしてしまう、そんなこともありえます。

ですので、マイホームを買って住宅ローンを考えた人なら誰しも「繰り上げ返済」という言葉を聞いたことがあるでしょう。繰り上げ返済をすることで、定年前にローンを完済することが可能になったり、長い間借りれば借りる程かかる利息を軽減できます。

完済が早ければ良いとは限らない

しかしながら、お金を貯めたらすぐに返済してもよいのか、というわけではありません。それは、住宅ローンを借りて住宅を取得したことによって、住宅ローン減税などの税制上の優遇措置を受けることができるからです。

住宅ローン控除は、年末時点の住宅ローン残高が対象となり、その金額でどのくらい控除されるかが決まってきます。そのため、控除率が1パーセントの場合、100万円を年末に繰り上げ返済してしまうと1万円程度還付金額が減ってしまいます。そのため、住宅ローンを繰り上げ返済するのであれば、1月に行うのがよいでしょう。何か月も待つと、その分利息を多く支払う必要があるからです。

貯金を繰り上げ返済に充てるのは良くない?

住宅ローンの負担を軽くすることは、健全な家計運用という観点からみると必要不可欠なことです。しかしながらだからといって貯金を全額ローンの繰り上げ返済に充当するのはおすすめできません。

なぜなら、子供の教育資金や老後資金、住宅の修繕費用そういった必要になる資金まで繰り上げ返済に回してしまうと、万が一何かあった際に貯金がすべてなくなります。特に住宅においては団体信用生命保険に加入している人がほとんどですので、借主にいざということがあると、住宅ローンを返済しなくてよくなるからです。あくまで繰り上げ返済は余剰資金で行いましょう。

投資でローンの返済をするのは危険

最もしてはいけないことは、投資などで運用してから住宅ローンを返済しようと考えることです。投資はリスクもありますのであくまでも余剰資金で行うことが基本だからです。

手元にお金を置いていても、あまり使わないのであれば、住宅ローンの繰り上げ返済に回すことで安心して定年を迎えることができます。住宅を購入するにあたっては、資金計画をしっかりと立てておきましょう。